桜十字グループでは、「生きるを満たす。」という考えや「WELL-BEING FRONTIER」というビジョンのもと、医療空間そのものの在り方にも向き合っています。その一環として、小山薫堂氏のアイデアをもとに、それぞれの施設が持つ想いや土地の記憶を空間デザインへと落とし込んできました。
今回ご紹介するのは、東京都港区にある「桜十字白金リハビリテーション病院」です。
東京・白金にありながら、阿蘇の風景を感じる。
桜十字白金リハビリテーション病院は、そんな不思議な安らぎに満ちた空間です。
コンセプトは「生きるを満たす。=Lifefullness」。
自然の中にある生命力があふれたフォルムや質感から感じられる豊かさ、つまり大胆でおおらかなデザインから生み出される上質さを大切にしています。
ここで過ごすことで癒され、本来の自分を取り戻していく-そのような体験が出来る空間を目指しました。
熊本で生まれ育った小山氏にとって、雄大な自然に抱かれた故郷の原風景は、創造の源のひとつとなっています。
そして、熊本から全国へ医療を発信してきた桜十字グループだからこそ、院内空間にも熊本の精神を宿したい――。そんな想いから着想を得たのが、「阿蘇の自然」でした。

空間全体のモチーフとなっているのは、一本の大樹。
大地に根を張り、太陽へ向かってまっすぐ伸びていく姿を、やわらかな曲線や自然素材の質感で表現しました。

天井から広がる有機的なフォルム。壁面を彩る豊かなグリーン。そして、阿蘇の岩肌を思わせる大胆でおおらかなデザイン。中央には湧き水が静かに流れるような演出も施され、訪れる人の心をやさしくほどいていきます。
光や緑、水の音、素材のぬくもり。
自然の中にある生命力が、空間全体から五感へと深く響いてきます。

阿蘇には「火を噴く山」という由来があるともいわれています。火は、生命の力を感じさせる存在。
さらに“蘇”という字には、「復活して蘇る」という意味があります。それは、「再び、自分らしく生きること」を目指すリハビリテーションの在り方とも、どこか重なります。
治療のためだけではなく、心も少し軽くなれる場所でありたい。ここで過ごす時間を通して、本来の自分を少しずつ取り戻していく。そんな想いが、この空間には込められています。
家族や友人と穏やかな時間を過ごす。ひとり静かに、気持ちを整える。
そのどちらも自然に受け止めてくれるのが、この場所の魅力です。

病院という枠を超えて、人が心地よく“生きる”ための空間へ。
桜十字白金リハビリテーション病院が体現するのは桜十字の理念。「人生100年時代の生きるを満たす。」という想いです。
