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歌うは有酸素運動! カラオケがもたらす驚きの健康効果

カラオケで歌った後、肩の力がふっと抜けて「なんだかスッキリした」経験、ありませんか? 

実はそれ、気のせいではありません。最近の研究で明らかになってきたのは、歌うという行為が、私たちの身体に驚くほど多面的な効果をもたらしているということです。 

喉の筋肉を鍛え、脳を活性化し、さらには有酸素運動にもなる。カラオケは、誰でも今日から始められる、身近なウェルビーイングなのです。 


歌えば、喉も脳も身体も鍛えられる

①喉の筋肉はあなたの健康を守る

最近、食事中によくむせるようになった。階段でつまずきやすくなった。そんな変化を感じているなら、それは喉の筋肉が弱っているサインかもしれません。

喉の筋肉も身体の筋肉と同じで、使わなければどんどん衰えていきます。喉と声の専門医である渡邊雄介氏(国際医療福祉大学教授)は、歌うことで鍛えられる喉の筋肉が、私たちの健康に驚くほど重要な役割を果たしていると解き明かしています。

声帯周辺の筋肉がしっかりしていると、次の3つの効果が期待できます。

  • 食べ物と空気の仕分けが正確になり、誤嚥性肺炎を予防できる
  • とっさの時に声帯が閉じることで、足を踏ん張れて転倒を防ぐ
  • 飲み込む力(舌圧)が向上し、ムセにくくなる

歌うとき、私たちは普段の会話より長く息を吐き続けます。会話では1~2秒ですが、歌うときは5~15秒。この深い呼吸が呼吸器系を刺激し、肺活量を高めます。好きな曲を歌っているだけで、知らず知らずのうちに喉の筋肉を鍛えているのです。


②脳の健康を守り、認知機能を向上

さらに注目すべきは、認知機能への効果です。歌詞を覚え、リズムに合わせて声を出すという動作が、脳全体を活発に刺激しているのです。
2022年の国際的な研究「高齢者における楽器演奏と認知症リスク」では、 カラオケを含む音楽活動が認知症リスクを約10%減少させることが確認されました。また、2024年に山形大学が行った研究では音楽療法を続けた認知症高齢者の食事量が増え、咀嚼力や発声機能が改善したという結果が報告されました。


③座ったままでも、立派な運動に

実はカラオケは軽い有酸素運動になっています。歌うときは深い呼吸を繰り返すため、横隔膜をしっかり動かし、酸素を多く取り込みます。さらに立って歌えば、姿勢を保つために体幹の筋肉も使います。この一連の動作が、心拍数を上げ、有酸素運動と同じ効果を生み出すのです。1時間、座って歌えば約100-120kcal、立って歌えば約150-180kcalを消費します。これは散歩やヨガと同程度の運動量です。

好きな曲を歌うことは、呼吸機能・喉の筋肉を鍛え、脳の健康を守ることに繋がります。そしてそれは体の健康だけではなく、食を楽しみいつまでも自分らしく生活できる未来への一助にもなります。特別なことだけではなく、自分のペースで楽しむだけで、これだけの効果が期待できるのです。



歌うだけで、ストレスホルモンが減少する

なぜ歌った後はスッキリするのか。その答えは、体の中で起きている「ホルモンの変化」にあります。

2014年に鶴見大学で行われた研究によると、歌うことでストレスホルモン 「コルチゾール」が約25%減少することが確認されています。また、歌唱時には 幸せホルモン「ドーパミン」や「セロトニン」の分泌が促されるとも言われています。それだけではありません。心拍数や血圧が下がり(リラックス効果)、心が落ち着くという効果もあるのです。さらに興味深いのは、こうした効果は「歌が得意かどうか」に関係なく期待できるという点です。歌に苦手意識がある人でも、同様のリラックス効果が得られることがわかっています。



週に1回のカラオケで、ウェルビーイングな毎日を


カラオケは身体的・精神的・社会的な健康、すなわちウェルビーイングのすべてに働きかけます。私たち桜十字グループは、こうしたウェルビーイングの実現を「ウェルビーイングフロンティア」として、医療や介護の枠を超えて目指しています。

週に1回、マイクを手に取ってみるもよし、お風呂で鼻歌を歌ってみるもよし。好きだった曲を、もう一度口ずさんでみれば、それがあなたの健康を支える力になります。

参考文献
• Arafa A, Teramoto M, Maeda S, et al. (2022年10月発表)
“Playing a musical instrument and the risk of dementia among older adults: a systematic review and meta-analysis” BMC Neurology, 22:395
• Herrmann SD, Willis EA, Ainsworth BE, et al. (2024年1月発表)
“2024 Adult Compendium of Physical Activities: A third update of the energy costs of human activities” Journal of Sport and Health Science, 13(1), 6-12
• 渡邊雄介(2024年2月出版)
『毎日10分 長生き風呂カラオケ』中央公論新社
• 山形大学医学部(2024年10月発表)
認知症高齢者のフレイルを音楽療法で改善する ~エビデンスの創出を目指して~

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